リフォーム推進コンシェルジュ協会 富裕層向けリフォーム市場攻略のカギは「ソフト提案力」
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターの発表では、昨年のリフォーム市場は7兆5,000億円前後と5年前に比べて2兆円近い成長を示している。
今年になって大手百貨店もそれぞれの特徴を打ち出してリフォーム事業に参入した。
そごう・西武は老後の生活に備え始めた50~60代に、伊勢丹三越は中古マンションの全面改装を前提としたライフスタイル提案を基軸に営業を強化している。
一方、高島屋は高級ホテルの内装に実績を持つ子会社の高島屋スペースクリエイツと共同で外商営業を活用した富裕層個人向けの営業活動に力を入れている。
三者三様ではあるが、元来ホームステージングという発想を持つ欧米ではリフォームやリノベーションは身近なもので、欧米の書店ではインテリアやリフォームの雑誌も数多い。
日本の住宅市場は新築販売を強化してきたこともあり今も新築神話はある程度息づいていると思われるが、こと富裕層市場においてはリフォームのソフト提案力を制する者が市場を制するような競争が始まっている。
出版社との戦略的提携など、住宅リフォーム会社にない視点が百貨店には求められよう。