ロバート・パーカー氏が100点をつけた伝説のワイン
毎年着実に投資を行ってきた「スミス・オー・ラフィット」。
年々品質も向上し、2009年には世界で最も影響力のあるワイン評論家ロバート・パーカー氏が初めて100点を付けるなど、その品質は折り紙付き。
今もなお進化し続ける「スミス・オー・ラフィット」の魅力をアリスさんに聞いた。
取材・文:党 淑潔
コーダリーワイン史上最高のスミス・オー・ラフィット
私が最も興味があったアリスさんの家族(カティアールファミリー)のワインビジネスについて聞いてみた(カティアールはアリスさんの旧姓)。
「現在オーナーは私の両親が務めておりますが、徐々に私も仕事に参加するようになっています。
私がホテルとレストラン、妹がコスメティック、両親がスミス・オー・ラフィットをはじめとしたワインの担当になっています。
普段私の妹はニューヨークをベースにしています。
私も普段は子供の学校の関係でパリ在住ですが、ボルドーには頻繁に足を運んでいる関係で、私の方がより両親のワインビジネスに近い存在と言えるでしょう。
1990年に両親がシャトーを買収してからも毎年の投資は着実に実行している反面、チーフワインメーカー(醸造長)はずっと変わっておりませんので、一貫した変わらぬコンセプトで醸造できています。
結果、毎年着実に品質を向上させることができ、2009年にはロバート・パーカー氏に初めて100点を付けていただきました」。
これまで90年代のワインしかテイスティングをしたことがなかったが、2011年のフラッグシップワイン、スミス・オー・ラフィットを試飲して、随分と質が向上したように思えた。
以前はいい意味でも悪い意味でも優しく仕上がっているがどこかパッとしないイメージだったが、2011年はペッサク・レオニャンらしい(他のボルドーよりも石が多く、メルローを多用する地域のため)優しさがありながら、複雑性に富んだバランスの良い素晴らしいワインだと感じた。