【地域活性化総合研究所 Vol.4】地域活性化/地方創生の切り札、ハイエンドトラベラー
地方自治体の担当者に必要なのは情報源への情報とひとつに絞る勇気
「我々のとこに来ていただいて、モノやサービスに直接触れてもらって、買ってもらって、それを宣伝してもらって、それだけでいいんです」と自治体の担当者何人かから聞いたことがあります。
もちろん、そうは問屋が卸さないとなるのですが、この悩みはスタートアップ企業の悩みに通じるところがあります。
「うまく顧客をつかめない」 VS 「顧客のほうからきてくれる」の戦いに常に存在するキーワード、それは“仕組み”あるいは“仕掛け”というものです。
たとえば、「独身女性が多く集まる観光地」という仕組みづくりに成功した町には、結局独身男性も多く訪れるようになります。
「富裕層が多く集まる観光地」となれば、富裕層向けの商売をしている商売人も多く訪れるようになります。
一方、スタートアップ企業の顧客獲得の方が自治体の観光客獲得より高い可能性で成功している、あるいはそう見えるのは何故でしょうか。
ここは忘れてはならないことですが、とどのつまりスタートアップ企業は資金力がなさすぎる理由で、やることをひとつに絞らなくてはならない、ということが大きな成功要因になるケースが多いのです。
「ブランドは絞ることから始まる」のは鉄則のようです。
では、自治体が地域活性化や地方創生の切り札とするハイエンドトラベラーの獲得に向けてどう動けばいいのでしょうか。
動き方そのものは簡単です。
まず、来ていただく理由を“ひとつ”に絞る。
そのひとつを徹底的に練り上げる。
その次に、ハイエンドトラベラーを顧客に持つ旅行会社と連携できる情報源への情報を探します。
そして、その情報源に予算を集中投下します。
事業は違いますが、スタートアップ企業の成功例は地方創生にきっと役立つはずです。