ラグジュアリートラベルに力を入れる世界のデスティネーション

富裕層向け観光地アワード投票スタート

日本でも多くの自治体が富裕層旅行客の誘客に力を入れ始めているが、当然ながら海外の政府観光局も同様だ。ILTM Japan 2017にも海外の政府観光局が多くブースを出していて、日本人富裕層の誘客に高い関心を持っていることが伺える。
当社が過去におこなった調査結果からも明らかなことだが、日本人富裕層も御多分に漏れず旅行に高い関心を持っている。このようなニーズを受けて、本誌では年間で最も富裕層に評価された観光地を決定するアワード「HighNetWorth Destination of the year 2017」をスタートさせている。間もなくエントリーデスティネーションの投票も開始する予定だ。
次号以降も引き続き取り上げていくが、今回は5つのデスティネーションを一挙に紹介したい。

 

ヨーロッパ第2位の観光地「カタルーニャ州」

ヨーロッパは日本でも人気の高いエリアだが、パリに次ぐヨーロッパ第2位の人気を誇ると言われているのが「カタルーニャ州」だ。地中海に面し、数多くの歴史的建造物や自然豊かな美しい風景が特徴的な街だ。また、世界的に有名な建築家ガウディの作品、フォーミュラ1やオートバイロードレース世界選手権のスペイン大会などが開催されるカタルーニャ・サーキット、世界最高峰とも言われるレストラン「カン・ロカ」など数多くの魅力的な観光要素を有している。

 

芸術の宝庫「ビルバオ」

スペインからもうひとつ。フランスとの国境にあるバスク州ビヤスカ県の県都ビルバオは美術をはじめ、クラシック音楽、オペラ、フラメンコなど、様々な芸術に触れることができる芸術の街だ。1997年にニューヨークに拠点を置く近現代美術専門の美術館「グッゲンハイム美術館」の分館がオープンしたことで、世界的に知られるようになった。
グッゲンハイム美術館以外にも芸術性の高い建築物が多く、世界遺産のビヤスカ橋、サンティアゴ聖堂、日本人が設計した磯崎タワーなどが有名だ。アートファンには散策しているだけでワクワクする街だ。

 

世界有数の音楽の都「ウィーン」

モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトなどの多くの著名な作曲家が活躍した街として知られているウィーン。モーツァルトが住んでいた家で唯一現存する「モーツァルト・ハウス」や、世界最高峰のオーケストラとうたわれる「ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」は、一度は見ておきたいところ。
他にも、ベルヴェデーレ宮殿、シュテファン大聖堂、ホーフブルク王宮、シェーンブルン宮殿など、バロック様式建築が数多く残るのもウィーンの特徴のひとつ。現在は美術館や博物館として利用されているところも少なくない。ハプスブルク王朝の歴史を肌で感じながらこれらの歴史的建造物を巡る歴史トラベルもまた一興だろう。

 

世界一幸福な国「フィジー」

南太平洋の美しい海に囲まれたフィジー。約330の島々からなる、世界有数のビーチリゾートだ。エメラルドグリーンの美しい海や白い砂浜もさることながら、熱帯地域ならではの自然と触れ合うのがオススメ。蘭をはじめとする熱帯植物が多数見られる「スリーピング・ジャイアント植物園」や、貴重な動植物が集まる「クラ・エコ・パーク」などのほか、意外に思われるかもしれないが、フィジー初の国立公園に指定された砂丘も訪れたいスポットのひとつ。
そして、フィジー最大の魅力は明るくフレンドリーで優しい人々だ。世界で最も幸福度が高い国としても知られているフィジーを訪れるなら、ぜひ彼らとの触れ合いを楽しんでみてほしい。

 

アフリカ随一のサファリスポット「ボツワナ」

アフリカ旅行なら、やはり欠かせないのがサファリエクスペリエンス。中でもオススメなのがボツワナだ。人の手が入っていない自然の中で、質の高いサファリエクスペリエンスを楽しむことができる。また、Belmond Eagle Island Lodgeなどのラグジュアリーロッジもあり、サファリならではの環境と優雅な空間が絶妙に調和した独特の滞在もオススメ。
他にも、世界遺産の「オカバンゴ・デルタ」や「ツォディロ・ヒルズ」、世界最大級の塩湖「マカディカディ・パン」なども訪れておきたいスポットだ。