細胞を生む細胞による再生医療「幹細胞療法」
医療・美容の両分野で期待されている「幹細胞」
人間の体内には約60兆個もの細胞があり、それぞれが決まった役割を持っています。
これらの細胞を生み出すことができる特殊な細胞が「幹細胞」です。
幹細胞は分裂する際に、ひとつは幹細胞として維持され、もうひとつが他の細胞へと変化します。
このようにして、傷ついたり古くなったりした細胞を入れ替えているのです。
この再生能力を利用したのが「幹細胞療法」と呼ばれる再生医療です。
骨、血管、筋肉に分化できることは以前から分かっていましたが、最近の研究では神経組織にも分化できることが分かってきて、難病治療の手段として期待されています。
医療だけでなく、美容分野でも注目されています。
たとえば、細胞を培養する際に幹細胞から大量に分泌される成長因子を多く含んだ培養液を使った「培養上清療法」は、抗酸化作用、創傷治療効果、シワ改善防止効果が期待されています。