沖縄VSシンガポール
沖縄県は日本で観光産業に特に力を入れている県のひとつです。
いわゆるMICE事業の招致に関しても積極的で、記憶に新しいところでは、万国津梁館で開催された九州・沖縄サミットが代表的な例でしょうか。
この他、宜野湾市には最大収容人数4,000名を誇る沖縄コンベンションセンター、恩納村には沖縄科学技術大学院大学の講堂を擁しており、大規模な学会や国際会議の誘致が可能なインフラを持っています。
沖縄21世紀ビジョンでは、沖縄のMICE開催のメリットを「日本のリゾートの代表格かつユニークな歴史と文化」の体験型の魅力が大きいと表現、美ら海水族館や琉球王国時代の遺跡などのユニークベニューも行程に入れた総合的な戦略をとれる、としています。
国内外からのアクセスもどんどん整備されていることを考えれば、日本のMICE戦略のカギを握っているといっても過言ではないでしょう。
沖縄国際映画祭をはじめとする継続的な大規模イベントも成功し始めていることを見ても、万全の構えといっていいと思います。
一方のシンガポール。
ご存じマリーナベイサンズの誘致、セントーサ島のリゾート開発など数年前からMICE誘致に本腰を入れ始めました。
アジアのハブ、チャンギ空港からシティセンターまでのアクセスの良さは世界一利便性が高いと言われています。
2014年にはナショナルスタジアムも完成し、なんとこけら落としはサッカーの日本代表 VS ブラジル代表。
これは日本で実施されてもよかったのでは、と考えるのは当社だけではないでしょう。
移住者が多く、その移住者を訪ねる旅客が多いこと、また、周辺国から安く旅行客を招くことができることもシンガポールの大きな強みです。
2015年9月には、なんとMICE EXPOも主催。
MICE誘致を国家戦略に据え、ビッグイベント誘致をもくろんでいます。
国と県なので比較はしにくい面もありますが、沖縄県がシンガポールから学ぶのは次の3点だと思います。
1. 空港の整備によるアジア諸国からの旅客増加戦略
2. 移住者増加戦略
3. インテグレーテッドリゾート戦略
島であることもお互いの共通項。
シンガポールのMICE戦略の研究は沖縄MICE戦略に大きく寄与するはずです。