Tamie Arima

シンガポールでの起業に自然体で挑戦 – Tamie Arima

シンガポール居住歴2年強の有馬さん。
この6月にスコッツスクエアにオープンしたTime&Flowの対応で目まぐるしい毎日だ。

「実は私、OLの経験もないんです。
いきなり起業組です。
でも今回のような場のビジネスは初めてで……」。

最初は幾分か戸惑いを感じながらのスタートだったようだ。
しかしこの一言に私は驚きを禁じ得なかった。

「場のビジネスはやはり強い。
でも場のビジネスとは考えていません」。

Time&Flowのビジネスは大きくはレストラン運営、スクール運営、レストラン再生の3つからなる。
細かいビジネスモデルを書くのもヤボというものだ。
ボートキーのGyoza Barはレストラン再生事業のひとつである以上に、すでにTime&Flowの経常利益を押し上げる重要な要件のひとつとなっている。

当初は、ワインを輸入し、個人顧客やショップに販売する事業を模索していたが、スケーラブルなビジネスになりにくいと感じた有馬さんは、自社事業の形を模索した。

「その点、ワインはわかりやすかったんです。1本でも売れるし、グラス単位でももちろん売れる。
たとえそれがうまくいかなくても成り立つビジネスモデルを考えることができたのでスタートしたんです」。

しかし私にはこれは謙遜と映る。
スクール事業のビジネスモデルからしても、事業全体に良い影響をもたらすように設計されている。
効果の高い事業シナジーを徹底的に考えたことがよくわかる。

場のビジネスとは考えていません、としながらもTime&Flowを活用したプロモーション依頼も殺到しているとか。
取引先をレコルタンマニュピラン(自家栽培したブドウを自家でボトリング/出荷)の小さなワイナリーに絞っているのも彼女のセンスを際立たせる。

「3年で30倍の事業価値にしたいんです!」。

この人、ただものではない。